優しい歌


優しい歌 自分も癒せないのに
他の誰かを癒せるのだろうか
闇に紛れ 自分を隠してみても
心はいつも光求めている

例え大きなものに流されて
自分を無くしたとしても
今の自分を憶えて
ここに戻ってこよう
いつか逆らえない理由で
汚れてしまうんだとしても
感じた心の痛みは
ずっと忘れず居よう

優しい歌 自分も癒せないのに
他の誰かを癒せるのだろうか
終わりのない この暗いトンネルを抜けて
何かを心から受け入れられるのだろうか

街を満たす騒めきは
戻れない人たちの祈り
どこかに想いを届けて
安らかになれるように
自分支えて精一杯の
余裕の無い生活(くらし)の中で
醜くなっていく自分を
どこかの鏡が映している

優しい歌 自分も癒せないのに
他の誰かを癒せるのだろうか
期待もしない他人の優しさに触れ
不意を突かれたように慰められている

2003.12


●大人になって。色んな利権や便宜のために、大きな集団だったり、組織だったり、自分の力の届かないところでどうしても自分の許せないことをやらされてしまうとき。汚れたくないと思う。染まりたくないと思う。絶対に中身までは変わりたくないという気持ちと、そんなときにふと聞きたくなるような優しい歌。
以外と、こんなもので...というぐらいささやかでつまらないものに癒されている瞬間が合ったりもする。
そんな歌を作ってみました。