真冬の雨


本当は誰もが一人じゃ寂しくて
暖め合える誰かを探すよ

特別なことじゃなく 小さなことでいいよ
冷たくなった心を羽のコートで包むよ
「いつでも電話していいよ」
気軽に言うけれど
12時過ぎの一人の部屋にいると
行き場を忘れた手が迷って押せない

本当は誰もが一人じゃ寂しくて
暖め合える誰かを探すよ
真冬の雨に凍えて死んでも
朝(あした)になれば生きていけるけど

早く帰った夜に やることなら沢山あるけど
ぽっかり空いた時間を心が持て余してる
読みかけで開いた本の文字を軽く目で追いながら
突然響く電話のベルの音が
ここから連れ出してくれるのを待ってる

もつれた糸の先に愛を探して
戸惑いながらたどり続けていこう
真冬の雨が心を濡らしても
確かな気持ちは消えたりしないから

本当は誰もが一人じゃ寂しくて
暖め合える誰かを探すよ
真冬の雨が心を濡らしても
確かな気持ちは消えたりしないから

1998+2002.1



●真冬の雨は、冷たくて嫌い。いっそのこと、早く雪になってくれればいいのに、そうしたら濡れないのに、って思う。私が生まれた所は、殆ど雪の降らない土地でした。真冬の雨は、何より心にも身体にも冷たく響きます。誰かに、暖めてもらいたい、人肌のありがたみが一番分かる、そんな時期。
実はかなり前の曲ですが、作ったその時と今と比べても、曲自体も私と一緒に成長していると感じられたので録り直してみました。